10.11.2010

[CEATEC] 圧巻の 20 m 超の巨大 3D ディスプレイ - SONY

大量のディスプレイの下には,3D コンテンツを体験できる小ブースが並ぶ


今回の CEATEC は 3D 技術/製品を大々的に展示しているブースが多かったです.中でも SONY は大量の 3D ディスプレイを投入し,様々な映像コンテンツを体験できるようにしていました. CEATEC の会場はけっこう暑かったんですが,今になって思うと SONY ブースはかなりの熱源だったんじゃないかと….



各種インジケータは景色の手前に浮かんでいるイメージ
SONY のロゴが掲げてあるこちら側には 3D コンテンツを各種体験できるようになっていました.これらを楽しむには全て専用メガネが必要です.内容は PlayStation 3 のゲームが試遊できたり,いろんな映画が流されていたり,となっており,ゲームや映画等のコンテンツからグループ会社で持っている SONY の強みが活かされているように感じました.




私も GranTurismo 5 を体験してきましたが,専用コントローラであることも相まってかなり臨場感があると思いました.今回の体験では PSP 版でも収録されていた TOKYO R246 を 2 分間遊べました.よく知った街並み, 3D 大画面,さらに専用コントローラ・シートとあって,没入感はなかなかのものでした.ちなみに,画面上のインジケータ(マップ,ラップタイム etc.)は手前に浮かんで表示されている感じです.リアルに実現しようとすると, HMD を使うかフロントガラスに投影する形になるんでしょうかね.

まぁ専用コントローラやシートまで買い揃えて遊ぶ人は少数派かもしれませんが, 3D 化による臨場感そのものは多くの人が楽しめるのではないかと思いました.ただ,これまでの 3D ゲームで酔うことが多かった人は,慣れるまで結構きついかもしれません.






このディスプレイを見るのにも専用メガネが必要
さて,各種小ブースが並ぶ方と反対側に回ると,幅 21.7 m 高さ 4.8 m の巨大 3D LED ディスプレイが鎮座していたことに気付きます.このディスプレイも専用メガネを写真のように横に 3 分割して使っていましたが,当然一枚絵として利用することもできるそうです.


一番右では,裏手の小ブースと同様に GranTurismo 5 を大画面でプレイできるようになっていました.先に裏手の小ブースで体験していたのと,こちら側の方が混んでいたのもあって,こちらでは実際にプレイはしていませんが,画面が大きい方が 3D の効果は感じやすいように思いました.画面が大きいことによる没入感の増加もあるでしょうから, 3D 酔いしやすい人には,やはり慣れるまで大変かもしれません.実際,その場に居た数分間でも「ちょっと酔ってきた」と言っている人を 4, 5 人見かけました.


専用メガネをかけるとくっきりと立体視できます
3 分割された中央はロゴが出ているだけで特に何か行われている様子はありませんでした.ステージイベントの時間には何かやっていたのかも.見ていないので知りませんが.


左側では, 3D 撮影可能なカメラを使って撮影した会場内の映像をそのまま流していました.ステージには「3D = ソニー」という(おそらく)八方スチロール製のロゴを持ったお兄さん・お姉さんが立っており,実際にそれらが立体的に表示されていることを体験できました.会場の奥行きなどもしっかり感じることができました.






昨年の CEATEC でもそうだったようですが,今回の CEATEC でも各社 3D ディスプレイを全面的に売りに出している印象を受けました.過去にも何度か 3D ブームの波があったように記憶していますが,最近になってやっとコンテンツが追いついてきたと感じています.記憶媒体やら伝送路の充実によって 3D コンテンツを提供する手段ができてきたという意味では,やっとスタートラインに立った感じではないでしょうか.

ディスプレイに表示された会場の様子もしっかり奥行き感があった
しかし各社大々的に押している割には,映画やゲーム,スポーツ中継といった特に新鮮みのない提案しかできておらず,地デジ化に伴ってテレビを買い換えた層に対する訴求力としては弱いように感じました.また,一部の企業では裸眼 3D ディスプレイの提案もありましたが,本格的に普及するには専用メガネの排除が不可欠なように思います.映画館やテーマパークのアトラクションでも無い限り,ただの面倒事でしかないからです.

時間があれば他社の 3D ディスプレイについてもポストしますが,正直言って一社について書くとそれで他社の話も大体書けてしまっているというのが印象でした(少なくとも 3D ディスプレイについては).製品化に結びつかない段階であっても 3D を活かした新たなコンテンツやインターフェースの提案でもあったら,もっと楽しめたのではないかなぁと感じました.

最後の方に後ろ向きな話が続きましたが,立体視による臨場感というのはなかなかのものです.写真等では伝わらないので,未体験の方は家電量販店等で体験してみることをおすすめします.



CEATEC について,その他のポストはこちら
http://hikaruhorie.blogspot.com/2010/10/ceatec-japan-2010.html

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